空コンテナ不足はなぜ起きるか
機器が足りずブッキングが取れない事態は周期的に起こります。原因の構造と、荷主側でできる備えを整理します。
01根本は貿易の不均衡
コンテナは貨物と一緒に移動します。輸出が多く輸入が少ない地域では空コンテナが出ていくばかりで戻ってこないという偏在が生じます。
船社は空コンテナだけを積んで回送(リポジショニング)しますが、これは運賃収入を生まない純粋な費用です。そのため必要最小限に抑えられ、需要が急に増えると追いつきません。
内陸国向けの輸送では、コンテナが港から遠く離れた場所まで運ばれ、戻るのに時間がかかります。これも偏在を強めます。
02不足を増幅する要因
港湾混雑——滞船が続くとコンテナがヤードに留まり、次の輸送に使えません。混雑は実質的な機器不足を生みます。
スケジュールの乱れ——運河の通航制限や迂回で航海日数が延びると、同じ数のコンテナで回せる回数が減ります。
需要の急変——旧正月前や年末商戦前は出荷が集中し、機器と船腹の両方が締まります。
03荷主側でできる備え
早めのブッキング——機器不足の時期は「運賃が高い」より先に「そもそも取れない」が問題になります。日程が決まった段階で押さえるのが最も効きます。
積地・揚地の選択肢を持つ——特定の港で機器が枯渇していても、近隣の港なら確保できることがあります。
SOCコンテナを使う——荷主所有のコンテナであれば、船社の機器繰りに左右されません。SOCとCOCの違いで詳しく解説しています。
FAQよくある質問
コンテナ不足はいつ解消しますか?
構造的な偏在が原因なので、完全には解消しません。需給が緩む時期と締まる時期を繰り返します。繁忙期を避けられる貨物であれば、時期の分散が有効です。
特定のサイズだけ不足することはありますか?
あります。40HCが不足しても20フィートは確保できる、といったことは珍しくありません。サイズを変えられる貨物なら選択肢が広がります。
SOCなら必ず確保できますか?
自社所有なので船社の機器繰りには左右されませんが、船腹(スペース)は別途確保が必要です。またSOCの持ち込みを受け付けない航路もあります。
この記事について
この記事はOCEAN FREIGHT JAPAN(SK株式会社)編集部が、国際輸送の実務経験と公的機関の一次情報をもとに作成・監修しています。内容は掲載時点の情報に基づくものであり、最新の法令・規則は各公的機関の公式情報をご確認ください。