デマレージとディテンションの違い
どちらもコンテナの超過料金ですが、発生する場所と対象が違います。無料期間(フリータイム)の考え方と、発生を防ぐ実務上の注意点を解説します。
01発生する場所が違う
混同されやすい2つですが、対象になる期間が異なります。
| デマレージ | コンテナをCY(コンテナヤード)から搬出しない期間に対する保管超過料。貨物が港に留まっている状態 |
|---|---|
| ディテンション | CYから搬出したコンテナを返却しない期間に対する延滞料。空コンテナが荷主側にある状態 |
つまりデマレージは「引き取りが遅い」、ディテンションは「返すのが遅い」です。両方が続けて発生することもあります。
港湾当局が課す保管料(ストレージ)が別途かかる港もあり、その場合は船社のデマレージと二重に発生します。
02フリータイムの数え方
どちらにも無料期間(フリータイム)が設定されます。日数は航路・船社・契約により異なり、数え始めの日も一律ではありません。本船の入港日からか、荷卸し完了日からか、条件を確認しておく必要があります。
土日祝を含めるかどうかも船社によって扱いが違います。フリータイムが「7日」でも、暦日か営業日かで実質的な猶予が変わります。
超過すると日数が延びるほど単価が上がる累進的な料率が一般的です。数日の遅れが想定外の金額になることがあるため、早めの引き取りが結果的に最も安く済みます。
03発生を防ぐには
実務でよく効くのは次の3点です。
書類を先に揃える——通関書類の不備で引き取りが止まるのが最も多い原因です。B/Lの記載内容と実際の貨物が一致しているか、船積み前に確認します。
荷受人の受入体制を確認する——倉庫が満杯、デバンの人手がない、といった理由で引き取りが遅れます。到着前に確認しておきます。
混雑する仕向地では余裕を見る——港湾混雑が慢性化している港では、フリータイムの延長を事前に交渉できる場合があります。
コンテナの返却先がない内陸仕向地では、SOCコンテナを使うとディテンションそのものが発生しません。返却義務がないためです。
FAQよくある質問
フリータイムは延長できますか?
船社との交渉次第です。事前に申し出れば有償で延長できる場合があります。到着後に超過してから交渉するより、見込みの段階で相談するほうが通りやすくなります。
デマレージは誰が払いますか?
通常は荷受人です。ただし取引条件によっては荷送人に請求が回ることがあります。売買契約でどちらの負担か明確にしておくとトラブルを避けられます。
SOCコンテナならデマレージも発生しませんか?
ディテンション(返却遅延)は発生しません。一方、CYからの搬出が遅れれば保管料は発生します。港からの引き取りは同じく早めに行う必要があります。
この記事について
この記事はOCEAN FREIGHT JAPAN(SK株式会社)編集部が、国際輸送の実務経験と公的機関の一次情報をもとに作成・監修しています。内容は掲載時点の情報に基づくものであり、最新の法令・規則は各公的機関の公式情報をご確認ください。