フォワーダー・乙仲・通関業者の違い
呼び名が混在していますが、根拠となる法律と担う業務が違います。誰に何を頼めるのかを整理します。
01それぞれの定義
フォワーダー(利用運送事業者)は、自ら船や航空機を持たず、他社の輸送手段を使って荷主と運送契約を結ぶ事業者です。貨物利用運送事業法に基づく登録・許可が必要です。
通関業者は、通関業法に基づく許可を受け、輸出入申告を代理する事業者です。通関士という国家資格者を置く義務があります。
乙仲(おつなか)は、かつての海運組合法における「乙種海運仲立業」に由来する呼び名です。現在の法律には存在しない用語ですが、海貨業者(海運貨物取扱業者)を指す慣用として今も使われます。
NVOCCは船を持たない海上運送人のことで、自社のB/L(ハウスB/L)を発行します。日本では利用運送事業者がこれにあたります。
02実務ではどう分かれるか
実際には1社が複数の登録・許可を持ち、まとめて引き受けているのが一般的です。荷主から見ると窓口は1つで済みます。
| 船腹の手配・ブッキング | フォワーダー/船社 |
|---|---|
| 輸出入申告 | 通関業者(通関士) |
| 国内の集荷・搬入 | 海貨業者・運送会社 |
| B/Lの発行 | 船社(マスターB/L)/NVOCC(ハウスB/L) |
当社は40HCの海上輸送を専門に、船腹の手配から書類のご案内まで対応しています。
03依頼先を選ぶときの視点
扱う航路と得意分野——どの仕向地に強いかは事業者ごとに大きく違います。細い航路ほど差が出ます。
複数船社を比較できるか——特定船社の代理店的な立場だと選択肢が限られます。横断的に比較できるかを確認してください。
書類・制度への対応——ISFやENSなど仕向地ごとの事前申告に慣れているか。不慣れだと遅延や課徴金につながります。
FAQよくある質問
乙仲という言葉は使わないほうがよいですか?
法律上の用語ではありませんが、業界では今も通じます。正式な書面では「海貨業者」や「利用運送事業者」と書くのが無難です。
通関だけ別の会社に頼めますか?
可能です。ただし船積みスケジュールと通関の進行を別々に管理することになるため、窓口を分けると調整の手間が増えます。
ハウスB/Lとマスターb/Lはどう違いますか?
マスターB/Lは船社がNVOCC宛に発行するもの、ハウスB/LはNVOCCが実際の荷主宛に発行するものです。荷主が受け取るのは通常ハウスB/Lです。
この記事について
この記事はOCEAN FREIGHT JAPAN(SK株式会社)編集部が、国際輸送の実務経験と公的機関の一次情報をもとに作成・監修しています。内容は掲載時点の情報に基づくものであり、最新の法令・規則は各公的機関の公式情報をご確認ください。